床矯正とは顎の発育を促し歯が生えるスペースを確保する矯正です。歯列拡大は犬歯が生えるまでに終わらせる事が条件なので低年齢の子供が対象です。床矯正だけで矯正が終わる子が多いですが次の矯正が必要になる子もいます。

床矯正は、入れ歯のように自分で取り外しができるプラスチックでできた装置です。装置は基本的に「ネジ」「床（プラスチック）」「ワイヤー」でできています。手動でネジを巻いて少しずつ歯を動かしたり顎を広げたりします。それによってお口の中に歯が並ぶスペースができます。

ただ、装置で顎を広げる事だけが治療の目的ではありません。歯が重なっている歯並びの原因の多くは、お口の中の機能にあると言われています。装置で顎を広げてきれいに歯を並べても、正しく機能していなければすぐに元の歯並びに戻ってしまいます。外見的にも機能的にも自然で安定した歯並びになることが治療の目的です。

床矯正は、正しく取り扱っていただければ痛みはありません。また、取り外しができるので通常通り歯磨きができます。そのため、虫歯のリスクも少なくなります。その反面、正しい取り扱いができていなかったり装置をお口の中に入れておく時間が短かったりすると痛みが出たり装置が壊れてしまったりと様々なトラブルが起きやすくなります。装置が壊れて修理を繰り返すと歯を並べるスペースがなかなか確保出来ず思うように矯正が進みません。床矯正治療の主役は患者さんです。自分の力できれいな歯並びを手にいれましょう。