上唇小帯、舌小帯について Blog
上唇小帯とは上前歯の真ん中から上唇へと繋がるスジです。上唇小帯自体が特に悪さをすることはなく、一般的には成長するにつれて、繋がる場所は上の方に移動していきます。しかし、成長しても繋がっている場所が変わらないままだと上唇の動きが悪くなってしまします。それにより上顎と上唇の間に食べ物や汚れが溜まりやすくなり、上前歯がむし歯になる可能性が高くなってしまいます。また、上唇小帯が原因で上前歯の間が開いてしまう正中離開と呼ばれる状態になります。正中離開になってしまう要因として他には前歯の間に過剰歯を認めたり、歯が並ぶスペースに対して歯が小さかったりすること等が挙げられます。
上唇小帯によって正中離開になっている場合には外科的に切除していきます。切除することで正中離開が改善することもありますが、それでも改善しない場合には矯正的に前歯を寄せます。また矯正治療を行わない場合には、正中離開の状態や隣の歯とのバランスにもよりますが、かぶせもので形態を修正していく方法もあります。
続いて舌小帯とは舌裏の真ん中にあるスジを言います。舌小帯自体も特に悪さをすることはありませんが、短いと舌の動きを制限してしまうため、喋りづらい、食べ物をうまく運べず嚥下しづらい、授乳に影響を及ぼす等の影響が出てきます。このような場合、舌小帯を外科的に切除していくことで舌の動きを円滑にします。しかし、授乳しづらい等早期に処置が必要な場合を除いては子供の年齢ややる気を考慮して処置を行う時期を考えていく必要があります。また外科的な処置だけではなく、訓練で改善することもあります。